「仕事」とは何か? このビッグクエッションにそう簡単に「解答」はありませんが、自分なりに納得いくまで考えてみるのは大事でしょう。それがあなたの「仕事」の自信に繋がるはずです。


ママ起業家総研 主任研究員の富田剛史です。

「こっちは仕事」「これは仕事じゃない」というとき、多くの人は「お金をもらうかどうか」を基準にしています。

でも「お金をもらうのが仕事」だとすれば、主婦やママのしていることは仕事じゃないのか?ということになる。少し前に流行ったドラマでもそんなことがテーマになりました。「妻という仕事」に給料を払う「夫という雇い主」・・・しかし、それもちょっと変です。いやかなり変です。

さて、いったい「仕事」とは何なのでしょうか?

 

仕事の本質は「価値」を生み出すこと

結論からいってしまうと、私はこう考えています。

ひと言でいうなら、
「仕事とは【価値】を生み出す働きである」

 

価値には、またいろいろ考え方があるでしょう。

しかし、ここで「お金」のことは敢えて横に置いて考えてみましょう。
なぜなら、お金は本来は価値を数字で表したものだから。しかしながら、その「値札」であったお金が自分で増えていくようになって、話がよく分からなくなっているので、いったんここでは置いておきます。

 

お金のことは考えないとしたら、あなたが思いつく「価値」は何がありますか?

宝石、アクセサリー、貴金属、時計、ブランド物のバッグ・・・

まだ「お金」に囚われた発想です。

美味しい食べ物やお酒、素敵な服、立派な家、かっこいいクルマ・・・

まだまだ挙げてください。物ばかりではありませんよね?

素晴らしい音楽や、映画にお芝居、踊り、物語、エンターテインメント、素敵な時間・・・

ふむ。他には?

家族や友達とのかけがえのない時間、健康、安全、安心、そして教育・・・

そう、いろいろな「価値」がありますよね。それが無ければ、豊かな人生とはいえないもの。本来「お金」というよりも「人生を豊かに生きる」ために、人は仕事をするわけです。

そう考えれば、主婦やママの仕事はどうでしょう?もちろん多大な「価値」を家族みんなに作り出している。立派な「仕事」に間違いありません。

 

「仕事」とは価値を生み出す働き・・・この考え方は、子供にも分かりやすいでしょう。

しかし逆に、よく考えると本質的な「価値」を生み出しているとは思えない働きってありますよね?

労働力が「時間」で切り売りされるようになって、その報酬が「お金」になると、労働者からすれば同じ報酬をなるべく働かないで貰ったほうが効率がいい…と、そもそもの「仕事の本質」からは離れた考え方をし始めるのです。

 

日本人にとって、「働く」とは傍(はた)を楽にすることであり、自分の喜びでもある

法事なんかで、よくお坊さんがいいますよね?
「働くというのはね、もともとは傍(はた)を楽にするということなんだよ」
聴いたことありませんか?

その語源の真偽はともかく、いかにも日本人が好きな話ではあるでしょう。

傍、つまり周囲の人を楽にする行いが働くの語源。情けは人の為ならず、お互い様の世のため人のため・・・。

傍を楽にしておけば、逆に傍から自分も楽にしてもらえるということですね。

 

だいたい、日本人にとっては、太古の昔から「働く」ことは喜びであって、「休み」って概念が希薄です。
どちらかというと、「休み」は「働くための英気を養う日」という意味で、これは今もほとんどの日本人に共通する感覚でしょう。「休み」って言葉自体が、あんまり長い感じがしません。「ちょっと休もう」って感じです。

ところが、西欧人は大きく価値観が違います。彼らは明らかに「休日」のために働きます。労働は「苦役」なのです。

「それ、いつからそうなのでしょうか?」
六本木のママ大イベントでこの話をしたときに、誰かが質問しました。いい質問です。
それはね・・・
アダムとイヴが林檎の木の実を食べてからです。

それまで、何もしなくても毎日遊んで暮らしていけた「楽園」にいたのに、ヘビにそそのかされてつい林檎をかじってしまってから、人は残念なことに働かなくては生きていけなくなってしまった・・・。
(Appleという社名、林檎がかじられたマークは、なかなかな深いものがあります)

 

これはもう、「仕事」と「休み」に対する価値観が、まったく真逆といっていいくらい違います。

しかし、昨今の日本では「ワーク・ライフ バランス」といい、ワークとライフを西欧のように考えることも多くなりました。そうはいっても、やっぱり日本ですから、大昔からそうであったように輸入した概念もすべて日本風のアレンジを加えて定着させていくわけですが、グローバル化の波に変な形で飲み込まれぬように、私たち自身が「日本人が考える仕事の本質」について世界に説明できなければいけませんし、その価値観をいかしながらこのグローバルな21世紀にどんな働き方ができるかを考えていかねばならないでしょう。

「ママ起業」という働き方は、そういう意味でも、なかなか面白いテーマのではないでしょうか。

そして、ここでより重要なテーマ、「報酬の三分説」へと続きます。

(文責:富田剛史)


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