フリーランスライターで、日本ママ起業家大学(通称:ママ大)アンバサダーの佐々木はる菜です。

ビジネスでも、そして「自分らしい生き方」を探るためにも、今改めて重要だとされている「マインドセット」。

マインドセットとは何か、なぜ大切なのか、そして”うまく行っている人”はどんなマインドセットのもとで、どんな考え方・捉え方をしているのか。

200名以上となるママ大卒業生はもちろん、成功されている起業家やビジネスパーソンの方々とたくさん関わってこられたママ大学長・近藤洋子さんに、その大切さをお伺いしました!

改めて今、「マインドセット」が注目を集める理由とは?

恋愛に例えるとわかりやすい、自分の「あるある」パターン

洋子さんがマインドセットの大切さを知り、色々と勉強を始めたのは今から15年以上も前のこと。その後も足りないと感じるところをその都度学び直してきたといいますが、今なぜ改めてマインドセットが注目されているのでしょうか。

「今はたくさんの情報が溢れ、求めれば様々な『ノウハウ』や『知識』に無料で簡単にアクセスできるようになり、更に、オンライン化などやりたいことを実現するための方法や選択肢も確実に増えています。

 そんなふうに可能性やチャンスが増えている一方、同じように良い情報を手に入れても、『うまくいく人』とそうではない人にはっきり差が現れているのも事実。

 多くの人がその違いや理由について考え始めた中で、その人自身が物事をどう捉え行動できるか、マインドセットできているかというところの大切さに、皆が立ち戻っているのではないかと感じます。」

「ママ大」学長で「miraiGOALs」代表でもある近藤洋子さん(下)×フリーランスライターでママ大OGの佐々木はる菜(上)が隔週でお届けしているインスタライブ「miraiGOALsLIVE ミライブ!」にてインタビュー!

「ママ大」学長で「miraiGOALs」代表でもある近藤洋子さん(下)×フリーランスライターでママ大OGの佐々木はる菜(上)が隔週でお届けしているインスタライブ「miraiGOALsLIVE ミライブ!」にてインタビュー!

私もライブ前に今一度調べ自分なりに整理してみたのですが、「これまでの経験や教育、先入観から作られた、無意識に持っている考え方の傾向や癖」といえるのかなと考えました。

ただライブ中に「わかりやすい!」とたくさんコメントをいただいたのは、恋愛に例えての説明でした(笑)

「友人で、いつも同じような男性に惹かれて、似たような理由で別れ、毎回相手がストーカーみたいになっちゃう…という友人がいましたし、私自身も昔は”この人には私がいなければダメだ”と思うような、どこか弱さを感じるような男性に惹かれて失敗することが多かった(笑)今振り返ると、恋愛って合わせ鏡だから自分もそういう面があったのだとも思うのですが、恋愛に限らずそういった”自分が陥りやすいパターン”みたいなものは、マインドセットと深く結びついていることが多いと思います。」

目指したい姿や歩みたい人生に対して、自分の思考をどうセットして保っていくか。

マインドセットが整っているかどうかが、仕事や恋愛、そして人生そのものに大きな影響を与えていくといいます。

「起業」とは、マインドセットの連続でもある

自分の看板で生きて行くとなると「マインドセットが全て」と言っても過言ではありません。

表舞台に出て矢面に立ち、日々色々なことが起きる中で辞めようと思えば辞める理由なんていくらでも作れるからこそ、目の前の事をどう受け止め、考え、動いていくかがすごく重要になってくるといいます。

「マインドセット整えてから起業しようと考える方も結構いらっしゃいますが、私はそれは順番が逆ではないかなと考えています。

 起業そのものが強制的にマインドセットしなきゃならないことの連続で修行みたいなもの(笑)。いつか整ってからやろうというよりも、やりながら整えることが大切だと思います。」

マインドセットを整えたい!まずやることとは?

自分では気づきにくい、考え方のクセ

考え方以外にも人は様々な「クセ」を持っていると思いますが、自分ではなかなか気づけないからこそ「クセ」だとも言えます。

ライブ中にも話した余談ですが…

私はこの数年ピラティスを続けており、先日マンツーマンレッスンを受けた際、先生のおかげで普段の姿勢がちょっとだけ左に傾いていることに気づきました。そして歪みからくる左半身の強張りをストレッチなどでケアし、重心に気を付けるようになったことで、マイナートラブルとして抱えていた右足の付け根の痛みが軽減したという出来事がありました。

自分の身体が一気に変化したことは大変印象的で、同時に自分では全く歪みを意識できていなかったことにも衝撃を受け、毎日の中で姿勢に意識を向け、気を付けるようになりました。

また洋子さんは、20代でFM局のラジオDJのお仕事を始めるまでは「超ネガティブで、毎晩翌日の心配をして、自分で最悪なパターンを色々とイメージしてから寝ることが、子どもの頃からの儀式のようになっていた」とか。

でも朝の番組を担当するようになり毎朝3時に起きなければならない生活になると、そんな習慣を続けていたら自分のメンタルが持たないと痛感したことや、自分を導いてくださる様々な方との出会いも経て、考え方を土台から変えたといいます。

「まず気づくことが大切。そうすると行動も変わって行きます。」

では自分の考え方のクセを見直したいと思った時、まず何から始めれば良いのでしょうか?

世界的ベストセラーは「ググる」価値あり?!

マインドセットを始め、意識や思考について考える際によく取り上げられる世界的なベストセラーに「パワーか、フォースか」という本があります。

著者は精神科医でもあるデヴィッド・R・ホーキンズ博士で、世界25か国語以上に訳され「マザーテレサが絶賛した」という帯の一言も印象的。

人には17段階の意識レベルがあり、それによって人生の質が変わるという内容で、私も洋子さんの影響で一度読んでみたのですが…ものすごく難しかった!

そしてそれは私だけではないようで、書かれていることの難解さに加え翻訳本なのでスムーズに理解しづらい部分もあり、ネット上には様々な解説動画やまとめサイトがあります。

洋子さんも「読んでみただけで偉い!皆さんも読まなくても、ググれば充分です」と笑っていましたが、確かに本は読まずともマインドセットについて考える上で触れておいて損はない本かなと感じています。

「形から入る」とわかりやすい!

ただ、この本にあるように「意識レベルを上げて…」と言われても、よくわからないという方が普通ではないでしょうか。

それに対し理解しやすかったのが、自身のマインドセットを見直した際に洋子さんが実践した「憧れの人を真似する」という方法です。

一番早くて簡単なのは『形から入る』ことではないでしょうか。

 まず、自分がこういう生き方をしたいなと憧れているターゲットを決め、その方たちの思考パターン、発している言葉、ふるまいなどを参考にさせていただき真似していくと、思考って習慣の賜物なので少しずつ自分の考えが変わって行きます。

 NLP(コミュニケーションや能力開発などへのアプローチを目指す心理学)の中でも実践することがありますが、『自分を置き換えて考えてみる』という練習です。」

あとは「自分はロボットで、斜め上から自分が操縦しているイメージで俯瞰してみることも、自分の考え方や心の動きを客観視することに繋がる」のだとか。

例えば何かトラブルがあった時、怒りや焦りなど感情に振り回されてしまいそうになったことはきっと誰しも経験があると思います。

「でも、パーンと沸点に達して怒りにまかせてメールで返信してしまう…となる前に、斜め上からそんな自分を見て、結果としてそれはどうなるかな、今自分に何が起きてどういう状態なのかなということを感情だけでなく色々な視点から見て見ると、そんなに怒るようなことって、実は世の中にそんなにないなと思うようになりました。」

私は小学生の兄妹がおり、恥ずかしながら”パーンと沸点に達して怒ってしまう”ことも多々あるため、ついつい子育てに置き換えて聞いてしまいました。

でも、例えば目指したいゴールは家族の笑顔や幸せでいることだと考えた時に、今感情に任せて怒ることがベストなんだっけ?どんな行動をすれば、子ども達に想いを伝えられるんだっけ?と少し立ち止まり考えられるようなマインドを自分の中にクセづけられたとしたら、日々のちょっとしたやりとりも変わって行きそうかな、なんて感じました。

うまく行っている人の「マインドセット」の共通点とは

何より大事?!「謙虚さ」と「素直さ」

また、洋子さんご自身が最近改めて強く感じており何度も触れられているのが「成功されている方の共通点は、謙虚さと素直さ」だということ。

「例えばですが、周りからのアドバイスに真摯に耳を傾け、すぐに実践し、感謝を忘れない…そんな姿勢を持つ方ばかり。とても基本的で当たり前のことのようですが、いわゆる”すごい方”ほど、変なプライドやこだわりに縛られていないと感じます。」

それは、何か失敗してしまった時にも顕著に現れます。

「人間ならば必ず失敗はある。でもよく言われるように失敗してからどう行動するかが肝要です。失敗を失敗で終えてしまう人と、きちんと向き合いリカバーし失敗を糧にしていける人の差も、その根底にあるのはやはり謙虚さと素直さ。目の前のことに一所懸命生きることができているかに尽きると感じます。」

全てを前向きに捉える力

また同時に、”うまくいっている人”と関わると、失敗を自分の良い経験に昇華しているからこそ、「いや~これまで、そこまで大変なことはなかったですね」と、全てを前向きに捉えている方が多いといいます。

「周りから見たら『○○さん、借金もすごかったし、あの時社員の方に持ち逃げされていましたよね?』といった大変な話でも『あ~そういえばそうだった!でもあれがあったから今があるんだよね』とマイナスに捉えていない。一方で、なりたい人生になっていないと話す方の中には、失敗の数を数えてしまっているような状況が多いのも事実です。」

単なるポジティブ思考ということでもなく、同じ出来事に直面しても、全てのことから学ぼうとするような前向きなマインドがあるかないかで、それを積み重ねた先の未来は大きく変わっていくだろうと感じます。

「マインドとはその方の土台で、草木で言うと根っこの部分。根が整っていないとどんなにお水や栄養を与えても花を咲かせることができないですよね。地球にいる全ての生物と一緒で、人間もやはり根っこの部分が大事なんだなぁ…色々な方を見ている中で、自分も含めて最近そんなふうに強く実感しています。」

チャンスをつかむ、5つのポイントとは

そして、生きていると毎日色々な出来事がありますが、その中にあるチャンスを活かせるようになるために大切な考えとして紹介されたのが、スタンフォード大学のクランボルツ教授らが提案した「計画的偶発性理論」です。

私たちのキャリアの8割は偶発的なことによって決まるという調査から、その予期しない出来事や出会いなどの偶然を活かして、より良いキャリアを築いていこうという考え方で、先が見えない時代となったこともあり近年注目されています。

その中で、人生を豊かにする出会いを増やし「計画的偶発性」を起こす5つの習慣がこちら。

①好奇心:なんでもわくわくしてやってみる!

②持続性:うまくいくかわからなくても、試行錯誤しながら続けていくこと。100回やってダメでも、101回目でうまくいくこともある!

③楽観性:いつかうまくいくさというポジティブさ。「なんとかなるさ」という楽観性はとても大切で、そういうところに人は集まってくるもの。

④柔軟性:自分の軸は大切だけど、こだわりすぎない柔軟な姿勢を大切にすること

⑤冒険心:結果は不確実なものだし、何が正解なんてない。リスクをとっても、自分の気持ちに従ってチャレンジし、そこにワクワクできるか

ライブへのコメントにも、「マインドセットや自分を褒めることを続けてきたおかげで、(失敗して)やっちゃったかも!と思っても、ああすれば良かったという後悔よりも、次どうすれば良いかという前向きな視点で考えられるようになった」「人生のドラマの台本を自分で書けるとしたら、ネタは多い方がいい」など、この5つのポイントを実践することで前向きな人生を送れるようになったという言葉をたくさんいただきました。

そして言われてみると確かに、私がこれまで憧れを感じてきた方々は皆さんこの要素を持っている!

自分のマインドセットと向き合う上で大きなヒントとなり得るのではないでしょうか。

過去・現在・未来…自分を肯定できる生き方を目指したい

「今が一番幸せ」と言える自分に

「なんとなく生きるのと、自分で目標を見定めて生きるのとでは、やはり見える景色は変わってくる。目標や作りたい未来がないと、簡単に折れてしまうしやめてしまう。こうなりたいというところに向かって、自分自身がどう在れるか向き合い続けていきたい」

そんな洋子さんの言葉を伺いながら私自身が改めて考えた「マインドセット」のポイントは、「自分のこれまでの人生、そして今の自分を肯定できるような考え方や行動ができているか」という観点です。

起業を始め、やりたいことを実現させるための目標はもちろんですが、そういったビジネスなどに限らず誰しも「なりたい自分」や「目指したい未来」を持っているはず。

自分が、誰と、どこで、どんなふうに人生を過ごしていきたいか。

折に触れ、そんな自分の心の声に立ち戻りながら自分の在り方を見直し続けることがマインドセットなのではないでしょうか。

洋子さん自身の目標は、ママ大を始める前からずっと変わらないといいます。

「それは、『今が一番幸せって言える自分でいたい』ということ。その積み重ねが面白い未来に向かっていける原動力になるのではないかという想いは、ずっと変わっていません。

 人間は日々たくさんの選択をしながら生きていますが、どんなチョイスをした自分も信じられるかどうか。うまくいかなかったことも、あの時あれを選んだ自分も良かったじゃん!とポンポンって肩を叩いてあげられるように、全部良かったねって思えるように、目の前に感謝しながら生きていくことにしか、答えはないのではと思います。」

私の場合、これまで必死に走る中で遠くの目標ばかりを見て目の前の日常が忙殺されてしまい苦しくなってしまったこともありました。

でも最近は、この目の前の1日も自分にとって大切な人生の1日という意識を大切にしたいと考えるようになり、目標に向かって歩みながらも今の自分も認め、周りの人に感謝しながら過ごして行きたいと心がけています。

それは簡単なようで私には難しいと感じることも多いからこそ、「今の幸せ」にも目を向ける考え方も、背中を押していただいたような気持ちです。

「taker=奪う人」ではなく「giver=与える人」に

自分を肯定できる人生を送っている方は「giver=与える人」ばかりだと話す洋子さん。

「私は、giveできる人の方がなりたい人生を歩めると確信しています。動きの早い現代ではどんな『情報』もどんどん古くなり腐って行ってしまいます。良いものは自分の中だけに留めずにどんどんシェアし、あとはうまくいくまでのプロセスも開示できるか、途上にいる弱い自分も見せられるかも重要です。

 それに人はgiveされると返したくなるもの。自分が周りにしたことって全て、巡り巡って結局自分に返ってきますよね。」

番組の最後に「偶然お邪魔しましたが、聞き入ってしまった。ここ数か月過去を振り返る機会が押し寄せてきて自分の中で課題となっていましたが、その選択をしてきた自分に素直に良かったねと言えるようになりたいと思いました」というコメントをいただき、とても嬉しく読ませていただきました。

今回のインタビューを通して私自身も、そのコメントのような自分で在りたいと改めて強く思い、それが小さいけれど新たな一歩を踏み出すきっかけに繋がりました。

それぞれが自分で見つけるしかないからこそ難しい、わかりやすい「正解」はどこにもないテーマですが、向き合い続けることできっとより自分らしい人生が拓けていくはず!

この記事が、何か少しでもそのヒントに繋がれば嬉しいです。

このインタビュー&記事を書いたのは

ライター 佐々木はる菜(ママ大14期生)

株式会社リクルートを経て、結婚・出産を機にライターへ。現在は、月間PVが2000万を超える人気女性誌のwebサイト『LEEweb』でコラムを連載、主にママ世代に向け国内外のトレンド、商品・サービスや社会的な取り組みなどを幅広く執筆している。子育て中の視点を活かした取材によるリアルな体験記事が得意で、2人の子どもを連れて海外取材を行った経験も。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」についての発信をライフワークとしており、ママ起業家のインタビュー記事連載や駐在妻への情報発信、教育やフェムテック分野の記事執筆も精力的に行っている。

■ライター佐々木はる菜ホームページはコチラから!

◆「miraiGOALsLIVE ミライブ!」って?
SDGs時代、益々注目される個性豊かなマイクロ起業家という存在。 中でも大きな変化を遂げる「女性」の生き方、働き方にフォーカスをあて、 時代の変化やトレンド、そして生き方など、 時にゲストと共に「未来のゴール」を探る30分間のLIVE番組。 「ママ大」学長で「miraiGOALs」代表でもある近藤洋子さんとフリーランスライターでママ大OGの佐々木はる菜が、隔週木曜日の朝9時半からお届けしています。
Instagramアカウント halna212

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