「黙ってるだけで煽られる世の中」

先日、ママ大生とのセッションで彼女が言った言葉。

・・・本当にその通り。思わず、膝パーカッションするほど共感。

SNSを開けば、「月商◯ケタ達成!」「インスタで喋るだけで◯百万円!」善悪や真実か否かは別として、・・・な、なんなんでしょう、このモヤる感じ。

自分のやるべきことに集中し、穏やかに過ごしていたいだけなのに、胸ぐら掴まれドヤられる感じと申しましょうか。

いえ、誰一人として、おそらくそんな悪意などはない訳で。

それもこれも、私たちみんな、成功するために必要なことは「認知的能力」と、幼い頃からの「す・り・こ・み」が強く影響しているのではないでしょうか。

偏差値だとか、大手企業に勤めているとか、年収が高いとか、顔がいいとか、ブランド品どれだけ持ってるか、とか・・・以下省略。

黄門様の印籠のような分かり易く誰もがひれ伏す「認知的能力」

幸か不幸か?近藤家はこの「認知的能力」から著しく逸脱しており、父はすぐにちゃぶ台ひっくり返すような職人。

母は、「死際は“マイケルジャクソンのスリラー”」を枕元で流せ、が遺言の最期まで「正しさ<面白さ」を重んじるような人。

そんなことも影響し、この日本ママ起業家大学という起業スクールは、

「お金」が唯一のゴールではなく、「仕事も家族もどっちも大事」にした「幸せ」というゴールを目指した働き方を提言して、今年で10年目。

「本質が分かる人だけに伝わればいい」

「コロナ禍でようやく時代が追いついてきた」

などと言ってみるも、やはり、依然として世の中は「認知的情報」にアテンションは集まる訳で。

もはや、ママ大のような価値観に共感してくれる人は、砂金を探すくらいの難易度ではないだろうか、と思うこともしばしば。

しかしながら、明日がどうなるか?皆目検討がつかないこの世の中、AIの発展も相まって、ただ頭がいい“だけ”や、ただお金持ちである、ということだけでは、本当の意味で幸せに活躍できるとは限らない、というのは周知の事実。

それを分かり易く提唱しているのが、

スポーツドクターでメンタルトレーナーとして、アスリート、経営者〜子供たちへと幅広く活躍されている辻秀一先生。

「心」をマネジメントできることが、本当の意味での成功を左右する鍵

「認知的能力」以外に、これからの時代に兼ね備えるべき能力、その1つが、「非認知的能力」だと辻先生はおっしゃいます。

外界に対してアクションを取る「認知脳」と、自分という内側に向いて心を整えるための「非認知脳」

どちらが一方だけ、ではなく、この2つの脳をバランスよく機能させていくことで、自分らしくご機嫌な生き方ができるのだ、という。

どんなに人間が頑張って努力しても、あるいは無視しても、人間には心の状態、感情、そして機嫌が存在し、

AIにはまだ実現できていない「心」をマネジメントできることが人間らしさであり、私たち人間にとって、本当の意味での成功を左右する鍵なのであるとのこと。

昨今の「黙ってるだけで煽られる世の中」においても、益々、辻先生のおっしゃる「ご機嫌マネジメント」が必要なのです。うーむ、分かりみが深い。

規模は小さくとも幸せにフォーカスしたママ起業家という存在は、これからの時代に不必要?

起業、副業ブームと言われる昨今。・・・でも、それにしたって多すぎませんか? 「起業コンサル」を名乗る人たち。

・・・まぁ、かくいう私も起業をサポートすることを生業にしている訳で、これに関しては、なんというか・・汗。

この前まで別の職業だったあの人も、この人も・・・(他意はありません)

いつの間にか、みーんな「SNS集客講師」や「起業コンサル」になっていて、この世は、もはや起業コンサルしかいないのでは?という錯覚さえ起きてしまうほど。

それもこれも、SNSという海からざっぷんざっぷん流れてくる、冒頭の「認知的情報」の結果でしょうか。

量産された同じような職業の、均質化された儲かるためのセオリーで世の中が埋めつくされていくことに違和感というかツマラさを感じてしまうのは私だけでしょうか。

大好きな近所のイタリアンの店主も腕利きのいつもの美容師さんも、威勢のいい声で元気をくれる魚屋さんの社長も

近い将来、みんな閉店して、揃って「起業コンサル」になってしまったらどうしよう、と結構真剣に考えちゃう今日この頃。

もちろんその方が一時的には儲かるかも?しれず。

でも、本当にその仕事はサスティナブル?自分にとって幸せなの?今一度、私たちは自分の胸に手を当てて考える方が良いのでは。

ママ大OGたちは、そんな世界とは少し違っていて、

半径5メートルのお困りごとを解決しようというモチベーションから小さなビジネスを志し、それは決して大規模ではないけれど、自分と自分の身の回りの人の幸せにとことん拘った、持続可能な存在。

キャッチーな「売り上げ◯桁達成!」の代わりに、「家族で糸島に移住して幸せ度120%」「自分にとって必要な収入と丁寧にお客さんと向き合えてとても充実している」という、

キラキラなキャッチコピーとは程遠いが、「幸せの青い鳥」がなんたるか?が分かっている人たちばかり。

先のイタリアンの店主が美容師さんが、魚屋の社長が、そのままの姿で存在し続けるのと同じように、

誰かの心に小さなあかりを灯しつづけるママ起業家という存在は、私たち人間が、地に足つけて生きていく上で、何物にも替えられない幸せを与えてくれると信じています。

しかし、如何せん「目に見えない」「分かりにくい」もの、それが「非認知」

辻先生、どうしたらいいんでしょうかね〜?と蕎麦をすすりながら相談するも答えは見えず。

「大切なものは目には見えない」と星の王子様もおっしゃている通り、

不器用でもそこに丁寧に向き合い、その背中を未来を生きる子供たちに見せ続けることが1つの答えなのかもしれない。



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